FIFA ワールドカップ 2026 チュニジア代表|アフリカの鷹、頂点を目指す激闘の軌跡

FIFA ワールドカップ 2026 チュニジア代表

FIFA ワールドカップ 2026に出場するチュニジア代表は、北アフリカに位置するチュニジア共和国のナショナルフットボールチームである。愛称は「カルタゴの鷲」。3大会連続7度目のワールドカップ出場を果たし、グループFに配属されてオランダ・日本・スウェーデンと同組となった。FIFAランキングは2026年4月時点で44位と、グループF内では最下位に位置するが、組織的な守備と粘り強い試合運びを武器に、アフリカ勢として悲願の初グループステージ突破を目指す。

チュニジア代表の基本情報

チュニジア代表を統括するのはチュニジアサッカー連盟(FTF:Fédération Tunisienne de Football)で、1956年に設立、1960年にFIFAへ加盟した。国土面積は約16万3,610平方キロメートル、人口は約1,227万人(2024年・世銀)。公用語はアラビア語で、フランス語も国民の間で広く使用されている。ワールドカップへの通算出場回数は今大会で7回(1978・1998・2002・2006・2018・2022・2026)となり、最高成績はいずれの大会もグループステージ止まりである。通算成績は18試合で3勝5分10敗、得点14・失点26という記録を残している。

アフリカ予選と本大会出場までの経緯

2026年大会のアフリカ予選において、チュニジア代表はグループHでサントメ・プリンシペ、マラウイ、赤道ギニア、ナミビア、リベリアと同組となった。7勝1分という圧倒的な成績でグループを首位突破し、2025年9月8日にモハメド・アリ・ベン・ロムダンの後半アディショナルタイム弾によって赤道ギニアを1-0で下し、本大会出場を確定させた。予選を通じて22得点・無失点という堅守ぶりを誇り、アフリカ勢の中でもいち早く出場権を獲得した。この安定したパフォーマンスが、本大会での戦力の底上げを示すものとなっている。

グループFの組み合わせと試合日程

2025年12月5日にワシントンD.C.で行われたグループ抽選会の結果、チュニジア代表はグループFに入り、オランダ(ポット1)・日本(ポット2)・スウェーデン(ポット4)と同居することが決定した。グループF内でデータ会社Optaが算出したパワーランキングは平均評価76.6と、全12グループ中3番目に高く、「均衡したグループ」との評価を受けている。チュニジアにとっては厳しい布陣であり、チュニジア国内メディアも「極めて困難なグループ」と報道したが、同時に史上初のラウンド16進出の可能性も否定しなかった。試合日程は以下の通りである。

日時(日本時間) 対戦カード 会場
第1節 2026年6月15日(月) チュニジア vs オランダ エスタディオ・モンテレー(メキシコ)
第2節 2026年6月21日(日)13:00 チュニジア vs 日本 エスタディオ・モンテレー(メキシコ)
第3節 2026年6月26日(金) チュニジア vs スウェーデン 未定

チュニジア代表のワールドカップ史

チュニジア代表が初めてワールドカップの舞台に立ったのは1978年のアルゼンチン大会である。この大会でメキシコに逆転勝利(3-1)を収め、アフリカの国として初めてワールドカップで白星を記録した歴史的チームでもある。その後、1998年フランス大会・2002年日韓大会・2006年ドイツ大会と出場を重ねたが、いずれもグループステージで姿を消した。2018年ロシア大会では40年ぶりとなるグループステージ勝利を挙げ、2022年カタール大会では当時前回王者のフランスを1-0で下す大番狂わせを演じて世界を驚かせた。ただし同大会でもグループ3位敗退となり、最高成績はいまだグループステージにとどまっている。

監督:サブリ・ラムシ

2026年大会に向けてチームを率いるのはサブリ・ラムシ監督(1971年11月9日生まれ、フランス出身)である。現役時代はフランス代表としての実績を持ちながら、チュニジアにルーツを持つ人物だ。2025年1月のアフリカネーションズカップ(AFCON)でチュニジアがラウンド16で敗退したことを受けて前任のサミ・トラベルシ監督が退任し、ラムシ監督が就任した。同監督は2014年ブラジル大会でコートジボワール代表を率いて、グループステージ初戦で日本代表に逆転勝利を収めた経歴を持ち、日本にとっても因縁深い指揮官として注目を集めている。

注目選手

チュニジア代表の中で特に警戒すべき選手として挙げられるのが、MFのハンニバル・メイブリ(2003年1月21日生まれ、バーンリーFC所属)である。「カルタゴの雷光」という歴史的英雄を連想させる名を持つ若きタレントで、しなやかな身のこなしと絶妙なスルーパスが持ち味だ。守備の要としては、センターバックのモンタサール・タルビ(ロリアン/フランス)がラインコントロールを担う。中盤ではエリース・スキリ(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)が攻守のバランスを支え、高い運動量と対人守備の強さ、セカンドボールへの反応の早さでチームを支える。FW陣にはセバスティアン・トゥネクティ(セルティック/スコットランド)やエリアス・アシュリ(FCコペンハーゲン/デンマーク)、ガンバ大阪に所属するイッサム・ジェバリも名を連ねる。

2026年大会での戦術と課題

チュニジア代表の最大の強みは、組織的な守備と試合運びの巧さにある。アフリカ予選での22得点・無失点という記録が示すように、守備の組織化は高いレベルにある。一方で、今年1月のAFCONではラウンド16で脆さを露呈しており、守備面の再整備が大会本番に向けての最大の課題となっている。スキリが無力化された場合には中盤と守備・攻撃の連携が崩れやすい構造的弱点も指摘されており、真のチームワークが発揮できるかが浮沈の鍵を握る。グループFにはオランダ・日本・スウェーデンという欧州勢が3チーム揃い、FIFAランキングで44位のチュニジアにとっては間違いなく厳しい戦いとなる。

対日本代表との対戦成績

チュニジア代表と日本代表の対戦成績は通算6試合で日本の5勝1敗という内容である。2002年日韓ワールドカップグループステージでは日本が2-0で勝利を収めており、FIFAワールドカップでの直接対決は日本の白星に終わっている。一方で2022年6月のキリンカップサッカーでは日本が0-3と完敗しており、チュニジアが実力を持った相手であることを証明した。今大会での対戦は日本にとってグループF第2節(2026年6月21日、エスタディオ・モンテレー)に予定されており、同会場はチュニジアが第1節でも使用するホームに近い環境となるため、アドバンテージを持った状態で日本を迎え撃つ格好となる。

日本代表とのW杯対戦履歴

ワールドカップ本大会での日本代表対チュニジア代表の対戦は、2002年の日韓大会での1度のみである。このとき日本は中田英寿と森島寛晃のゴールにより2-0で勝利を収め、グループHの首位突破に弾みをつけた。チュニジアは同大会でベルギー・ロシアとも対戦したが勝ち点1にとどまり、グループステージで姿を消した。今大会の再戦に向けては、ラムシ監督が2014年大会で日本に逆転勝利した経験を持つ点でも、心理的な駆け引きが生じる一戦として注目される。

2026年大会メンバー(主要選手)

2026年5月15日に発表されたチュニジア代表の本大会登録メンバーには、ヨーロッパの主要リーグで活躍する選手が多数含まれる。GKはアイメン・ダーメン(スファクシャン)らが名を連ね、DFではヤン・バレリー(ヤングボーイズ)やモンタサール・タルビ(ロリアン)が主力となる。中盤はエリース・スキリ(フランクフルト)、ハンニバル・メイブリ(バーンリー)、ラニ・ケディラ(ウニオン・ベルリン)ら多彩な顔ぶれが揃い、FWにはセバスティアン・トゥネクティ(セルティック)、エリアス・アシュリ(コペンハーゲン)、そしてJリーグのガンバ大阪に所属するイッサム・ジェバリも選出されている。ジェバリの存在は2026年大会において日本のサポーターにも馴染み深い選手として注目を集める。

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